死んでも死にきれん」
―孤絶された生/ハンセン病家族鳥取訴訟-
福岡安則
ハンセン病に罹患しながら、療養所へ入所しなかった母。
故郷を離れ、「偏見と差別の風雨」の中で
母を支え続けたTM――
〈らい予防法による被害〉の陥穽を撃つ
ハンセン病療養所に“強制隔離された生活”が人権を
根こそぎ剝奪された生活だったとすれば、ハンセン病療養所に
入所せずに社会のなかで暮らしつづけることも徹頭徹尾
“心のやすらぎを奪われた生活”であったことを、
TMの語りは鮮明に物語っている。(「Ⅰ 聞き取り」より)
*
1
聞き取り
―ハンセン病非入所者家族の憤怒の語り―
〈語りを読み解く―「らい予防法」体制による被害の実相〉
2
意見書
―鳥取地裁判決批判(オリジナル版)―
3
証人尋問
―社会的差別としてのハンセン病問題―
46判・並製・全312頁、本体2700円+税
2018年5月刊行
ISBN978-4-86686-001-5 C0036