教育学年報12 国家

第3期・編集委員
青木栄一・丸山英樹・下司 晶・濱中淳子・仁平典宏・石井英真

気鋭の研究者たちが従来の教育学の国家観を問い直す「第一特集 国家」のほか、教育哲学者・苫野一徳氏と編集委員の議論「教育研究と現場のあいだに「相互承認」は成り立つか」(第二特集)、研究論文を収録。

お詫びと訂正

教育学年報・第3期について

教育学年報第14号・原稿募集について

目  次

〈第Ⅰ特集 国家〉

官僚制と社会の関係からみた文部科学省
―資金の流れを追うには制約が強い日本での国家研究―
青木栄一

私事化のもとでの公教育費負担のゆくえ
中澤 渉

教育のグローバル正義とは何か
―分配をめぐるアポリア―
橋本憲幸

戦後の道徳教育を貫く国家観
―人倫共同体というオプティミズム―
山田真由美

プラグマティズムは国家の教育を問いなおせるか?
―ジョン・デューイとラディカリズムの未来―
生澤繁樹

「重なり合う合意」としての共和主義
―シティズンシップ教育のための試論―
古川雄嗣

特攻文学に学ぶ感動の方法論
井上義和

はざまにある生と教育
―アメリカにおける移民女性の語りから―
徳永智子・住野満稲子

展望 SDG4が私たちに問いかけるもの
吉田和浩

エッセイ 2020年、コロナ禍でみえたグローバル化、教育統治、テクノロジー活用
丸山英樹

〈第Ⅱ特集〉
教育研究と現場のあいだに「相互承認」は成り立つか
ゲスト 苫野一徳

〈研究論文〉

「個性」史再考
―その長期趨勢をめぐって―
河野誠哉

民主化のエージェントとしての日本語教育
―国家公認化の中で「国家と日本語」の結びつきを解きほぐせるか―
南浦涼介・中川祐治・三代純平・石井英真

A5判・並製・全328頁 本体3400円+税 
2021年8月刊行 ISBN978-4-86686-020-6 C3037