平和を生きる日米人形交流

―渋沢栄一とシドニー・ギューリックの親交からキッズゲルニカへ―

宮崎広和・是澤博昭・井上 潤=編

本書は、2017年に東京、長崎、ニューヨーク州ロチェスターという
日米三都市を結んで開催された日米人形交流をめぐる
企画展を記録し、日米人形交流の今日的意義を再検討する。

1924年のアメリカで施行された、
日系移民などの入国を禁止する「1924年移民法」。
渋沢栄一とシドニー・ギューリックは
緊張した日米関係を修復すべく尽力する。
そのなかで、世界平和と日米友好という将来への希望を、
未来の市民である子どもたちに託そうと
「日米人形交流」が始まった――


はじめに=日米人形交流九〇周年
―民間・市民・都市外交―
〈宮崎広和〉


人形交流を読みなおす
〈是澤博昭〉


太平洋を覆う暗雲を取り払う
―一九二七年日米人形交流―
〈小檜山ルイ〉〈小関菜月・訳〉


人形という贈り物
―共同作業としての人形交流―
〈宮崎広和+宮崎ザビエル〉


シンポジウム〈日米人形交流の再検討〉
―人形・交換・子ども―


民間交流の今日的意義
―東京・長崎、そしてロチェスターから―
〈宮崎広和〉


渋沢栄一の社会貢献をみつめる
―未来への遺産―
〈井上 潤〉

《渋沢栄一の功績と生涯》


おわりに=未来へのメッセージ
―日米人形交流から日満親善交流へ・侵略と平和と子ども―
〈是澤博昭〉

《日米人形交流の理解をふかめる文献案内》

A5判・並製・全208頁 本体1600円+税 
2019年10月刊行
ISBN978-4-86686-008-4 C3036