カリキュラム・学校・統治の理論

ポストグローバル化時代の教育の枠組み

広瀬裕子 編

戦後の教育と教育学を包括的にマッピングできる
グランド・セオリーはどこに?
変容しながら増殖する近代教育を摑まえる。

教育学の各領域の研究者たちが、
近代の教育を「グローバリゼーション」というキーワードで捉え、
矛盾を孕みながら再帰的に変容・増殖しつづける
その実相と諸問題について論じる。

執筆者=
広瀬裕子/石井英真/大桃敏行/苅谷剛彦
北村友人/小玉重夫/清田夏代/長嶺宏作

お詫びと訂正

目 次

序章
成熟した近代社会が経験する避けられない理論的課題
広瀬裕子

1章
カリキュラムと評価の改革の世界的標準化と対抗軸の模索
石井英真

2章
ガバナンス改革と教職の専門職性
大桃敏行

3章
グローバル化という幻影と追いつき型近代化の陰影
―教育における〈欠如〉言説の分析―
苅谷剛彦

4章
アジアにおける「持続可能な開発のための教育(ESD)」
北村友人

5章
可能世界としての学校
小玉重夫

6章
グローバル化と英国の公教育政策
1980年代教育改革の含意
清田夏代

7章
アメリカにおける新自由主義とガバナンスの関係
長嶺宏作

8章
グローバル化が照射した国内の困窮問題
―自律しない主体の自律性修復に関する理論問題―
広瀬裕子

9章
近代公教育の統治形態を論じるための論理枠の構築について
―宗像誠也を持田栄一で展開する黒崎勲の設計図―
広瀬裕子

A5判・並製・全256頁 本体2200円+税 
2021年5月刊行
ISBN978-4-86686-016-9 C3037