水俣・女島の海に生きる

―わが闘病と認定の半生-

緒方正実

阿部浩・久保田好生・高倉史朗・牧野喜好=編
9784902163919

水俣病公式確認60年――語り継ぐ水俣

熊本県葦北郡の漁村で網元の家に生まれ
2歳の時の毛髪水銀値が226ppm。
複数の水俣病の症状のなか病苦と向き合いながら、
自らの水俣病を問い続け、また水俣病の矛盾と闘った著者の半生

はじめに

Ⅰ部 生い立ち、そして独立

1 出生から中学卒業まで
2 漁業の中止と闘病
3 建具職人をめざす
4 結婚、一人立ちへ

Ⅱ部 水俣病認定への闘い

5 政府解決策から外され認定申請へ
6 行政不服審査請求の道のり
7 差し戻し裁決を勝ち取る
8 県との交渉、そして水俣病認定へ
9 認定審査での三件の重大事件

Ⅲ部 水俣病とつきあって生きる

10 建具仕事と自覚症状
11 猫実験を思い出す
12 家族の苦労、家族の思い
13 芦北町女島での原体験
14 水俣病と出会ったことは

Ⅳ部 海のこと、人々のこと

15 海のこと
16 川本輝夫さんのこと
17 闘う人々への思い
18 こけしに託したこと
19 今とこれから

おわりに・水俣条約採択への願い

資料
年表―水俣病事件史と緒方正実個人史
解説―緒方正実さんの闘いと水俣病

 

46判・上製・全344頁、本体2700円+税
2016年11月刊行
ISBN978-4-902163-91-9