自然愛をめぐる教育の近代日本

自然観の創出と変容の一系譜

林 潤平 著

近代日本の様々な課題を解決するために
利用され育まれた心情――自然愛。
私たちの現在はどのような教育のもとに
その養成がなされ続けられてきたのか。

近代日本をフィールドとして、
この問いに歴史学の観点から取り組む。

目  次

序 章
自然愛に関する教育論の歴史を検討する意味

第1章
近代化実現のための自然愛に関する教育論の誕生
―明治期の理科教育界における自然愛の議論―

第2章
瓦解する定型
―自然愛に関する教育論の多様化がもたらしたもの―

第3章
機能不全に陥る自然愛に関する教育論
―戦争・近代化・エコロジー―

第4章
国民化に従事する自然愛に関する教育論
―近代日本の地理教育界における自然愛の議論―

第5章
日本人自然愛説の教育がめざしたもの
―国語教育界における自然愛に関する教育論―

終 章
近代日本の自然愛に関する教育論とはいかなる存在であったか

A5判・上製・全328頁 本体3500円+税 
2020年2月刊行
ISBN978-4-86686-011-4 C3037