「満洲」に渡った朝鮮人たち

―写真でたどる記憶と痕跡―

李 光平

 

金 富子・中野敏男・橋本雄一・飯倉江里衣(責任編集)

 

旧「満洲」に渡った朝鮮人の姿と声を収めた初の写真記録集。
集団移民の魂を探して数万里―――
写真家・李光平の二〇年かけたオーラルヒストリー・ノート。
その〈声〉から植民地主義の歴史へより立ち入った問いが始まる。

はじめに
―離郷の人生を語る姿と言葉―

日本にとっての「満洲」、朝鮮にとっての「満洲」
〈中野敏男〉

「満洲」に渡った人びとのいま

集団移民の魂を探して数万里
―『「満洲」に渡った朝鮮人たち』刊行にあたって―
〈李光平/飯倉江里衣訳〉

第1部
写真が語る朝鮮人集団移民と「満洲」
―李光平のオーラルヒストリー・ノート―
〈写真・文=李光平/金富子・飯倉江里衣訳・監修〉

プロローグ 李光平 集団移民の調査へ
1章 移動 朝鮮から「満洲」へ
2章 土塁を築いての出発
3章 植民地政策としての集団農業移民
4章 対官憲・対植民地軍
5章 東北抗日聯軍との接触
6章 それぞれの家族と生活
7章 女性たち
8章 日本軍「慰安婦」
9章 “光復”後の新しい生活

第2部
背景を理解するために

「満洲国」期の朝鮮人移民と集団部落
〈孫春日/金富子訳〉

植民地帝国日本と朝鮮人の移動
〈金富子〉

移動という生存、抗い、円環
―植民地空間をめぐる文学テクストたちを辿って―
〈橋本雄一〉

間島における抗日闘争と日本の鎮圧政策
―朝鮮人集団移民政策の背景―
〈飯倉江里衣〉

コラム=写真から見る中国朝鮮族の若い世代からの民族史・個人史
〈朴紅蓮〉

参考文献

関連年表
(朝鮮、「満洲」・中国を中心に)

 

B5変形判・並製・全188頁、本体価格2400円+税
2019年6月刊行
ISBN978-4-86686-006-0 C0036